実は家を建てる前日譚として、主人の一大決心があったんです。以前は主人の仕事の関係で転勤が多く、浜松に越す前は仙台で暮らしていました。仙台はとてもいい所で、実は終の住まいとして戸建の新築を考えていたほどです。しかし震災復興の影響もあって主人の仕事がハードで、平日は23時帰宅が当たり前、土日もどちらかは出勤と、家族の心配は募るばかりでした。子どもたちももう転校を経験させたくないということで、転職と同時に浜松で暮らすことを決意。それが住まいの新築を決めた理由です。

仙台で新築を考えた時、全国展開している有名住宅メーカーに設計を依頼するほど、家づくりの話を進めていたんです。でも、「それはウチではできない」、「こういう仕様になっている」といった反応が多くて、デザインも間取りも制限ばかり。もう新築なんてやめようか、なんて気持ちになるほどでした。そんな折、主人の学生時代の同級生が設計士をやっていることから相談してみると、住まいづくりの感性が私たちの理想にピッタリで、たちまち意気投合。同時に浜松への引っ越しも決まったため、地元浜松で私たちの想いに応えてくれそうな技術と信頼ある住宅メーカーとして、遠鉄ホームに声を掛けさせていただきました。

遠鉄ホームは、基本的には他者（他社）の設計で家を建てることはしないというお話でしたが、それでも私たちの家づくりへの想いに真摯に向き合ってくれる姿勢が印象的で、遠鉄ホームに建ててもらいたいという気持ちは強まるばかりでした。そこで無理を言ってお願いした次第です。また主人は柱の材質や全棟長期優良住宅であること、保証内容などを見て、遠鉄ホームの技術力や信頼性を判断していたようです。

高天井で開放感あるリビングが、一番のお気に入りです。“リビングを中心にした家”というのは、私たちが一番目指したこだわりだったのですが、建坪の関係もあってなかなか理想的な間取りが得られなかったんです。そこで思い切ってリビングを2階に設け、家族のスペースとして最大限に活用できるようにしました。玄関や廊下などにスペースを割かずに済むので、リビングの隣りには天井のつながった半独立の部屋を設ける余裕も生まれました。今は下の子のプレイスペースになっていますが、家事をしながら様子も見られるし、リビングがおもちゃでごちゃつかないので、普段の暮らしがとても楽になりましたね。 また、1階の坪庭もお気に入りのポイントです。建物の北側に当たるのですが、ガラス越しに陽光を採り入れられるので家の雰囲気が明るくなっていいですね。住み始めて約1年が経過しますが何の問題もなく、遠鉄ホームの施工は確かだったと再確認しました。建ててからなじむまでは建具などの調整が必要だと聞いていましたが、定期点検でしっかりメンテナンスしてもらっているので、不便を感じたことはありません。アフターフォローの面でも満足しています。

家を建てる時は、土地や建物、設備など形あるものに目を奪われてしまいがちですが、一番大切なことは「自分たちがどんなライフスタイルを実現したいか」だと思います。うちは家族でなるべく一緒の時間を過ごせるようにしたかったので必然的にリビングが中心の間取りになりましたが、最初からこういう間取りにしようと思ったわけではありませんでした。設計士さんと住まいの夢や好みを語り合う中で「それなら」と提案していただいたものです。まだ住宅会社を選ぶ段階にいらっしゃる方は、建物の性能や間取りも大切ですが、何より自分たちと夢を共有してもらえる方がいるかどうかという視点を大切にしてもらえたらと思います。